(3)音声入出力
ワンマンでの運航時等において航海当直員が目視による見張りを中新することなく、操船や航行状況・危険状態の把握が可能なように、音声入出力によるノータッチオペレーションを本システムのヒューマンインターフェース(人間と機械とをとりもつ装置、ソフト類)の基本とする。
これにより、多数のキーやボタンの中から実行したい機能に対応するキーやボタンを探して操作する必要がなく、見張りの中断や誤操作に起因する危険の発生を回避することができる。
システムに対して次の指令や問い合わせが可能である。
◇変針指令(操船モード指令を含む)
◇変速指令
◇停止・後進指令
◇衝突・座礁危険問い合わせ
◇操船モード問い合わせ
システムから次の応答や報告が可能である。
◇変針応答
◇変速応答
◇衝突・座礁危険応答
◇衝突・座礁危険報告
◇定時報告
◇変針事前報告・要求
◇避航操船報告
本システムはワッチ体制に従い複数の乗組員に交代で使用されること、オフィス等に比べて騒音レベルの高い場所で使用されること等を考慮し、不特定話者の音声認識が可能で、高騒音下でも高い認識性能を有する音声入出力装置を採用した。
また、操船制御にかかわる音声指令も含まれているため、航行の安全性を損なわないように設計段階において次の対策・考慮を施している。
◇指令に対するアンサーバックとその確認を必須とする。
◇操船実行中の音声による中断機能を加える。
◇システムからのアンサーバックやガイダンス情報、警報等は音声出力とともに画面表示を行い誤認識の発生を少なくする。
◇指令や確認については音声入力の外、別置のレバーやハンドルによる操作や画面上でのタッチオペレーションでも実施可能
機能ブロック図
